核家族化や少子高齢化、家族の形の多様化など社会の変化により、墓じまいしたいと考える人は増加傾向にある。
しかし墓じまいをすると言っても簡単ではない。
金と時間をいっぱい使う。
そこまでして墓じまいは必要か?
墓の維持と手間が墓じまいの負担より多いのか?
墓について考えてみたい。
墓と仏壇を背負わせられた妹の私
兄がいるのに結婚して姓が変わっている私に墓と仏壇を任されている。
兄には息子が二人いるのに離婚して再婚の相手とは子供がいない。
私が独身の時にローンで建てた私の家に、両親を呼んで暮らしていた。
その為、仏壇は両親が亡くなった後も私が祭っている。
父が亡くなった後、母と同居のままで結婚した私に母は、
「お母ちゃんが亡くなたら仏壇はお兄ちゃんところに持って行ってな。お兄ちゃんにもちゃんと言うてるからな。墓じまいも生きてる間にするなあかんな。」
と言っていた。
しかし母が亡くなった後も兄は仏壇を引き取らない。
法事も私がしている。
兄はアルコール依存症で仕事が長続きせず、いつもお金に困って私に無心をする。
私は30年くらい兄に金を貸し続けている。
母も全財産を兄につぎ込んでしまった。
兄の配偶者も働いていない。
私の夫は長男で田舎に母親が一人で暮らしている。
私たち夫婦には子供は娘が一人だけである。
夫の実家の仏壇や墓の問題もある。
墓じまいにかかる費用
墓石を撤去する際にかかる費用(相場)
- 墓石の撤去費用 10万円/1㎡あたり
- 閉眼供養の御布施代 3万円から5万円
- 離 断 料 3万円から20万円
- 改葬許可証 500円
新しい納骨先でかかる費用
改葬先により以下の費用が必要
- 一般墓への改葬 100万円から300万円開眼+供養の御布施代3万円から10万円
- 永代供養への改葬 10万円から30万円
- 散 骨 3万円から30万円
- 樹 木 葬 10万円から100万
墓じまいによるトラブル
墓じまいは必然的に多くの人や業者と折衝する。それに伴いトラブルが起こる可能性もある。
親族とのトラブル
お墓に対する価値観の違いがあるため、ギャップが生まれやすい。
墓じまいを反対する親族もいる。
親族と揉めたまま墓じまいを行ってしまうと、親族との関係に深い亀裂が生じる可能性がある。
石材店との間に起こり得るトラブル
工事が雑だったり工事費用が相場よりも高い数百万円を請求されることもあるらしい。
石材店をよく吟味して決めたり事前に見積書の項目を確認したりしておくべきだ。
離檀料に関するトラブル
お寺側は檀家が減れば収入が減少するので、檀家を抜けてほしくない。檀家を抜けさせない為に、高額の離壇料を請求するお寺もある。高い離檀料を請求されて泣き寝入りしないように相場を押し切ろう。
墓じまいが必要でない理由
以上のような負担をしてまで墓じまいすべきか?
以前は私が生きている間に両親の眠る墓を処分するつもりでいた。
しかし最近、気が変わった。
感情的な想い
貧乏ながらに夫婦で共働きをしながらやっと両親が建てた墓である。
そのときの両親の嬉しそうな誇らしげな顔を思い出す。
そのときは兄も離婚していなく跡取りがいると思っていた。
状況が変わり仕方が無いとは言え辛い。
墓じまいの後に遺骨はどうする?
墓じまい後に遺骨を永代供養するとしても費用がかかる。
墓がなくなると身内の誰かが亡くなるたびに遺骨をどうするか考えなくてはならない。
跡取りのいない墓でもあればそこに埋葬できる。
墓は財産である。
墓は大金を払って建てている。
安くても墓地と墓石で総額100万円以上だ。
墓地は永代使用できる権利を買っている。
管理費さえ払っていれば永久に自分たちの資産である。
この財産を簡単に手放して良いのか?
しかも新たにお金を使ってまで。
墓石の名前を変えて両家で使用出来る
墓石を「○○家の墓」から「ありがとう」や「絆」などに変更して両家の身内なら誰でも入れるようにすればよいのでは?
せっかくの権利を有効に使わなくては勿体ない。
だれも参らなくなったときは放置
誰も参らなくなってもいいではないか。
管理費さえ払っていれば墓は無くならない。
墓の管理費はそんなに高くないだろう。
管理費を払う人もいなくなれば放置されたあと、
霊園の管理者が墓を処分して遺骨を無縁仏の墓地に入れてくれるらしい。
ま と め
墓じまいはしなくて良いと思う。
墓は凄く高価な財産である。
墓を新たに建てたら何百万円もする。
参る人がいなくなっても管理費さえ払えば墓はなくならない。
墓があればこれからも代々遺骨を埋葬できる。
墓石を「○家の墓」から違う言葉に変えて両家に関係のある人みんなで使用すればよい。
最終的に管理費さえ払う人がいなくなれば霊園の管理者が墓を処分して遺骨を無縁墓に移動してくれる。
先々のことまで考え無くてもなんとかなる。
墓の権利を簡単に手放してはならない。
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